何だか感情がざわつくことの多い世の中な気がしませんか?
お金、利権、主張、私たちを取り巻く情報に少し心が疲れていませんか。
日本には四季があり、春の訪れとともに桜🌸が咲きます。
花見は心を癒してくれますね。
同じように北欧の国では長い冬を過ごす中で生まれた素敵な考え方があります。
それは「ヒュッゲ」
今回はそんなヒュッゲをテーマに私たちの日々の暮らし方のヒントをお伝えしたいなと思います。
たとえば、夕暮れの部屋。
カーテンの隙間から、少しだけ残る光が差し込んでいて、
テーブルの上には、湯気の立つカップが一つ。
誰かが隣にいてもいいし、ひとりでもいい。
言葉はなくても、そこには、確かに温もりがある。
そんな時間を、デンマークの人たちは「ヒュッゲ」と呼びます。
そっと、力を手放すということ
ヒュッゲは、心地よい空間や時間のこと。
けれど、それはただ「リラックス」しているという意味とは違うのです。
ヒュッゲには、「力のない関係性」が流れています。
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相手を変えようとしない
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感心させようともしない
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感情を引き出そうともしない
それは、言い換えれば、静かな優しさ。
そっと、自分の力を抜いて、相手のペースにまかせてみる。
何も起こさなくていい、ただ「ここにいる」だけで、すでに満たされている。
空気にゆだねるように、人と在る
私たちは、気づかぬうちに
「うまくやらなきゃ」
「何か話さなきゃ」
「もっと盛り上げなきゃ」と、肩に力を入れて生きています。
でも、ヒュッゲの中にはその反対があります。
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沈黙していてもいい
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感動しなくてもいい
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気の利いた言葉なんて、なくていい
ただ、同じ時間に身を置き、同じ空気を吸っている。
それだけで、心がほどけていく。
ヒュッゲに「すごいね」はいらない
誰かを感心させたくて語る話も、
誰かの気を引きたくて選ぶ服も、
ときには心を遠ざけてしまうことがあります。
ヒュッゲは、そんな**「すごさ」や「評価」から自由な世界**。
むしろ、「すごくない」ことが愛おしい。
ちょっと欠けたマグカップ。
焦げすぎたクッキー。
話が途切れても、気まずくならない沈黙。
それらが、なぜか心をほどいてくれる。
“うまくやろう”が消えたとき、ぬくもりが現れる。
感情を揺さぶらないという愛
誰かを泣かせたり、笑わせたり、感動させることが、
良い関係だと思っていた時期もありました。
でも、ヒュッゲが教えてくれるのは、
感情を揺さぶらなくても、つながれるということ。
むしろ、感情を「起こさせない」ことが、
いちばん深いやすらぎを与えることがあるのです。
たとえば、何も語らず隣にいてくれたあの人。
気の利いた言葉ではなく、ただ手をそっと置いてくれた手のぬくもり。
それこそが、記憶の底で静かに灯り続けるものではないでしょうか。
日々にそっと、ヒュッゲを
ヒュッゲは、特別なことじゃありません。
日常のなかに、そっと潜ませることができます。
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スマホを置いて、湯気の立つお茶に心を傾ける
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話すより「聴く」ことを意識してみる
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部屋の照明を少しだけ落として、柔らかな灯りを楽しむ
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沈黙を恐れず、ただ一緒にいることを味わう
そんな小さな選択の積み重ねが、
「誰かを操作しない関係性」を育ててくれます。
さいごに
ヒュッゲは、
無理に感動させなくてもいい、
何かを成し遂げなくてもいい、
「ただそのままでいていい」と言ってくれる、生き方そのものです。
あなたが今、
誰かに無理に何かを届けようとしているなら、
どうか少し、力を抜いてみてください。
安心の場所は、すぐそこにあるかもしれません。
ぬくもりは、つくりこまなくても、“そこにただ在る”だけで、
ちゃんと伝わっていくのですから。
本日もお読み頂きましてありがとうございました。