つながる『今』をもっと楽しく⇨ 人生物事はすべからく流転するもの

人生は今の連続、今が未来へつながりそして過去を作り出していく。 今をもっと楽しんでもらいたい。 そんな思いで綴る雑記ブログ。

社会人になって重要になってくるスキルは対話力

会話上手で社交的な陽気な性格なのになぜか仕事で出世しない。

コミュ力には自信満々で入社したのになぜか仕事ではなぜか伝わらない。響かない。

そう感じている方に読んでもらいたい。

あなたの得意な話す力を理解すればその理由に納得できるはず。

今回は普段私たちがしている「話す」について触れたいと思います。



 

こんにちは、コーチャです。

私は社内で15年以上、採用や教育訓練、メンタルヘルス、キャリアコンサルという立場で様々なフェーズの方々とのかかわり、お話を聴かせて頂いてきました。

またカウンセリングやキャリアコンサルタントでは社外での活動もしております。

私のカウンセリング分野は産業カウンセリングで、またキャリアコンサルティングでもあるので悩みや相談のほとんどが仕事やキャリアについての傾向が強いです。

そのような前提条件がありますが、社会人で伸び悩んでいる人、成長実感を感じられず悩んでいる人の多くの人に共通して不足している力、伸ばすべき力があることに気づきました。

その力は「対話力」です。

カウンセリング時点の悩みの程度に差はありますが、

「なぜ自分はこんなに頑張っているのにそれが成果や結果につながらないのか」

関わる人の多くの方の話を聴かせて頂くと根源はこの自己の成長に壁を感じている方がほとんどです。

そしてその自己成長に必要なのが「対話力」であり、これが不足している場合が多いのです。対話力が弱いままではせっかくの強みも活かしきれません。

対話ってなに?

対話ってそもそも何でしょうか。

普段の会話と何が違うのでしょうか。

色んな学術的な考え方はあると思いますが、立教大学経営学部 中原 淳教授の書籍

「話し合いの作法」によると会話は3つに分類されます。

それは、雑談、議論、対話です。

雑談(chat) それぞれが好きにその場限りでもいい話をする。結論はなくていい。

議論(discussion)互いに意見を言い合い、どちらかに決める

対話(dialogue) 他者の意見を理解する。

それぞれを英語を見ると雑談や議論は日本語よりイメージつきやすいのではないでしょうか。

対話:ダイアログ(dialogue)はあまり聞きなれない言葉ですよね。

対話:ダイアログ(dialogue)は古代ギリシャ語の「人と交わす(dia-)話(logos)」からできた言葉です。

つまり対話とは人と言葉を交わし合いながら相手の意見を受け入れ理解しようとしながら話すことです。

相手の気持ちになって聞くことなら、「私はできている」と思われる方も多くいると思います。

しかし、同、中原教授は書籍で日本人は対話力が弱く、それには3つの理由があると指摘されています。

対話が苦手な3つの理由

1、日本の同調性の高い国民性であること。一見仲が良いが心理的安全性は高くない。

2、子供の頃からダメな話し合いを積み重ねてしまっていること。多数決を多用しながら話し合う機会が多く、一人の意見がしっかりと尊重されず、 嫌な経験を重ねている傾向がある。

3、正解は何?とケリがつかないことを嫌う正解主義に陥っていること。与えられた知識を受け取る授業を多く経験し、答えのないものを考えることに苦手意識、面倒くささを感じる傾向がある。

また、SNS文化が広がる中で雑談的会話、一方向の無責任な会話(発言)など会話のあり方が変わっており、面倒な人と「話し合い」を避けても問題なく、むしろ快適に生活できるようになってしまっていることは対話力低下を助長させてしまうと考えられています。

さらに、「対話」は話す事ですので、日常のコミュニケーションならできていると思う人がほとんどで、わざわざ時間を割いて高めようと思っている人は少ない。

そのような背景から対話は日常生活で無意識に避けられてしまっているのです。

対話を学ぶ必要性

私たちは普段の生活で「話す」はコミュニケーションとして最も多く使います。

これは言葉を発するだけでなく、今はSNSなどを活用して話すと同様のコミュニケーションをとることもできます。

話すことが苦手という人でもSNSへの投稿では共感をたくさん得ることに長けている方もいらっしゃいますよね。

また、現在の学校カリキュラムではディベートやディスカッションの授業なども増えてきました。スピーチと議論については学ぶ機会が増えています。

しかし、対話は深くトレーニングされていません。

それは対話のトレーニングが面倒だからです。

「対話力」は座学で学んだだけでは身につきません。

試行錯誤の反復で高まっていくものなのですが、きちんとフィードバックを受けて意識的な練習をしなければなりません。

それは学校の授業など多人数ではなかなか時間を割いて行えません。

しかし社会人になってからは学ぶ機会は自己研鑽によるものになります。色々な資格、スキル習得の中で対話はそこまで注目されないのが実態ではないでしょうか。

 

ただ、「嫌われる勇気」で一気に有名になった心理学者アドラーも言っています。

「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」

この対人関係はすなわち対話から起きるとも言えます。

私たちが生きている中で現代なら「対話」なしに暮らすことはできなくはないかも知れませんが、社会で生きていく上で対話力は必要なスキルではないでしょうか。

まとめ

カウンセリングやコーチングではカウンセラー側、コーチ側の対話力が求められます。

対話力が品質の一つでもあります。

カウンセリングは自己否定感から自己肯定感へのマインド移行段階で機能し、カウンセラーの対話力で対応できることも多いのですが、一方、コーチングは自己肯定感から自己向上感のフェーズで機能します。

この場合はコーチ側の対話力だけでなく、クライアント側の対話力が高いとその効果は高まります。クライアント側の対話力をしっかりと整えたり、レベルを上げていくかかわりも大切だと実感しております。

対話力を高めることは日常でも、そして自分のスキル向上にも役立ちます。

ぜひ「対話力」に注目してみて下さい。

 

本日もお読み頂きましてありがとうございました。