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無洗米についての感動の学びを共有したい

私は今日まで無洗米に関する誤解があった。

精米機のプロフェッショナルから聞いた無洗米の作り方と美味しい食べ方、そして無洗米の選び方。

普段の生活で何気なく理解しているつもりの物事も知ることで見方が変わる。

今回は目から鱗が落ちる感動の学びを共有したいと思います。



仕事上のふとしたきっかけで精米の機械のプロフェッショナルの方にゆっくり米の精米についてお話を聴く機会がありました。

今回はその中でも無洗米のくだりについて書きたいので精米については割愛しますが気になる方は同じ方が語られている今回私が聞いた内容と類似の記事を見つけたのでこちらをご覧ください。

sakestreet.com

今回は私たちの身の周りにある「無洗米」についてまとめてみます。

無洗米と聞くと、

「無洗米は洗わなくていい米だけど、なんとなく洗わないと汚れている気がする」

といった印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

なので無洗米であってもそこそこ洗う必要がある。私はそんな考え方でした。

なので結局洗うので洗っている分高い、なんなら鮮度が落ちていると思っていたのでコスパは良くないといった考えでした。

無洗米の定義

今日お話を聞いた精米機のプロ技術者の方の話に全国無洗米協会のHP記事を補完してまとめています。

​無洗米は、とぎ洗いせずに水を加えるだけで炊飯できるように工場で付着した肌ヌカを

を取り除いたお米です。

肌ヌカとは:精米機で精米した時に剥離したヌカが精白米の表面に再付着した状態のものを呼称した粘着性の強いヌカのこと

現時点で無洗米に法律等国で定めた定義はありません。

品質基準がないために、なんらかの方法で肌ヌカを取り除きました的なことで無洗米として販売できてしまうというわけです。

この無洗米に定義がないことで一部大雑把なヌカ取りをした米を無洗米として販売している業者もあり、結果ネガティブ情報の方が広がりやすいこともあり、無洗米全体の印象が「無洗米はまずい」とか「汚れている」印象を一部強くしてしまっていることはあるそうです。

無洗米はむしろ洗うと美味しく無くなる

多くの人が周知の事ですが、玄米の外側には、モミをとっても外皮(ヌカ)がついており、タンパク質、脂肪、無機質などが多く含まれています。

玄米を白米と同じように炊飯器で炊くと、独特の風味や食感がゴワゴワしたり、パサパサで、白米と比べるとおいしくないと感じる方が多数です。

なので私たちが食べている精米のご飯は玄米を7%~10%位削ったものです。

その米を削る機械が精米機です。

高速に回転した砥石のようなもので米を削るのですが、当然のことですが米を削ると米と削ったヌカ、削りカスに分かれます。

米を削ると表面は顕微鏡で見るとボコボコですのでその間にそれが入っています。

それが肌ヌカと呼ばれています。

なので精米した精白米の周りにはヌカの粉や削りカスの粉が付着しています。

これを従来は食べる前に洗って取り除かないとヌカくさい米が炊き上がってしまうわけです。

※図は全国無洗米協会HPから抜粋

現在の精米技術はかなり進歩しており、またそれに伴って洗米技術も合わせて進んでいます。

精白米した米に付着するヌカを精米後すぐに取り除く吸粉装置も性能が高くなっておりまず昔ほどヌカがたくさんは付着していません。

しかし、どうしても肌ヌカと言われる細かなヌカは米との表面張力により取りきれない部分として残ります。

無洗米とは精白米時に付着している肌ヌカを先に洗米して取り除いたものが無洗米です。

米はどれくらい洗う?

無洗米をより理解するために先に精白米を洗う時のポイントにも触れておきます。

精米している以上精白米は肌ヌカに覆われています。

またデンプン質が剥き出しの状態です。

また米はデンプンなので水に溶けます。

水につけておくとデンプンは溶け出します。なので洗っても水は多少白濁します。

白濁が汚れていると感じて洗いすぎると、水溶性のミネラルまで溶け出します。

さらに汚れを取りたいとゴシゴシ揉み洗いなんかするとコメの表面が傷つきより溶出を高めますし、炊き上がりの米のベタつきにもなります。

洗いすぎは返ってお米をまずくしてしまうので洗いすぎはお勧めしませんとのこと。

 

このように無洗米も水につけるとそのデンプン質が溶け出してきます。

無洗米と言えど水が多少濁るのはそのためです。

無洗米が洗えてないわけではないのです。

十分に肌ヌカや汚れは取れているので無洗米は洗う必要はありません。

どうしても気になる方は軽くすすぐだけでいいそうです。

 

「でもちゃんと洗えているの?」

って気になりますよね。その質問をし回答頂いた内容をお伝えします。

無洗米の作り方

無洗米の作り方には主に2つの方式があると聞きました。

それは乾式と湿式です。

乾式とは水を使わない洗浄方法です。

乾式

イメージとしては服に付着した髪の毛をガムテープでペタペタとる感じです。

米の場合さすがにガムテープではなくタピオカで吸着させる方法です。

あのタピオカだそうです。

多少の水分を米に含ませ、高温に熱したタピオカをくっつけるとタピオカ側に米のヌカが取れるといった方式です。

湿式

イメージ通り水洗いです。マイクロナノバブルで除去する方法があるそうです。

シャワーでお馴染みのマイクロナノバルブです。

 

なお、乾式も湿式も十分に肌ヌカも汚れも除去できているそうです。

あえていうなら米の表面のアリューロン層という凸凹を洗う時撫でるのでツヤのある見た目のきれいな米に見えるそうです。

味に差はありません。

最近は乾式より湿式の方が洗浄時のエネルギーコストや管理の面から増えつつあるそうです。

ちなみにこの他にブラシ式もあるそうですが、これは乾式や湿式より精度が劣るそうです。この場合米の袋に無洗米なのですが「1、2度洗って下さい」と表記されているそうです。

無洗米なので洗いたくないならこの方式の無洗米は避けたようがよさそうです。

 

無洗米は、酸化しやすい肌ヌカを取り除いているので、精白米よりヌカの酸化の影響を受けないためおいしさが長持ちします。

いかがだったでしょうか。

私は無洗米のイメージが変わりました。

仕組みを知らなくて勝手の想像してイメージを決め込んでいた自分に反省です。

今回の学びは特に無洗米の販売の方でもなく精米機の会社といういわば中立な立場のプロフェッショナルの方のお話ということもあり納得感も高くまた感動でした。

 

朝の忙しい時、寒い時、無洗米は便利なので一度試してみたくなりました。

まずはふるさと納税で選択してみます。

また、工場で一括洗米する方が排水への負荷も少なくて済むそうで、無洗米がもっと普及すれば環境にも優しくSDGsな暮らしにもつながるかもしれません。

本日もお読み頂きましてありがとうございました。