先日、生まれて初めて広島県尾道市に行ってきました。
イメージは坂の街、「崖の上のポニョ」のモデルのような街。
本当は家族で行くはずでしたが、訳あって1人で1日遅れで合流する形になった今回の旅行。
なので尾道市はさながら一人旅でした。
1人で訪れた尾道。
春の風に吹かれて海沿いを歩くのも気持ちがいい。
サイクリングをされる方が次々と右から左から、そして着岸したフェリーからやってくる風景は面白くもあり可笑しくもあった。
少し寂れた商店街を通り、山沿いへ歩き出す。
踏切を渡ると眼前には長い長い階段が姿を表す。
想像していた風景が目の前にある感動と、長い長い階段に気持ちがないまぜになる。
上には行ってみたい。
きっと街を見渡す素敵な風景があるに違いない。
意気揚々と階段を登り始めるも歳のせいか、運動不足かすぐに息が切れてくる。
天気はいい。
時折猫の餌場のような場所があり、水やキャットフードが置いてある。
きっとたくさんいるのだろうけど、だけど私の前に猫は姿を見せなかった。
猫好きってわけではないけど、ちょっと残念な気分になる。
寄り道をするでもなく、淡々と上を目指す。
なんだろうか、街並みが帰り道にゆっくりと観察すればいいやという少し早る気持ちになる。
前に階段があるととにかく全部上まで上がりたくなる。
ひとり旅なのでなおさら自分のペース。
人間って高いところを目指す生き物なのか、私がそういう性分なのか。
ふと階段を眺め、「人生や目標達成ってこういう感じだよね」とひとりごちる。
私は上があると脇目も振らず登ってしまう。
「あなたの人生はだからつまらないのよ」と言われそうだ。
今日は一人。
だから私の人生のスピードで登る。
早く登ったからって1等になれるわけではないけれども、
登り切ることの方が何より私には充実感があることを私は知っている。
「それも人生、目標だってそうでしょ」と階段を登りながらそんなことばかり反芻していた。
ひとり旅ってそういう自分との対話の時間ができるから面白いなと思う。
もちろんみんなでいく旅行も好きだけど。
尾道旅の独り言。
本日もお読み頂きましてありがとうございました。