未来につながる『今』をもっと楽しく。

人生は今の連続、「今」の捉え方、行動が変われば未来は変わる。 感情に気づけば願望が動き出す。

「ちゃんと書こう」とするほど、本音から離れてしまうことがある。

書いた言葉が、今の一人で考える思考があなたを止めているかもしれない。

―― 多くの人が「形」に安心を求めてしまう理由 ――

ハッピーライフレインボーの話をすると、ときどきこんな反応をもらいます。

「曼荼羅チャートのようなものですか?」
「目標を整理するシートなんですね?」

一枚のシートがあり、言葉が並び、色分けされている。

その“見た目”だけを切り取れば、既存のツールやフレームワークと同じように見えるのは、とても自然なことです。


でも、ここで少し立ち止まってみたいのです。

なぜ私たちは、
新しい考え方や関わり方に触れたとき、すぐに「ツール」「型」「やり方」として
理解しようとするのでしょうか。


理由の一つは、形があると安心するからだと思っています。

やり方が分かる。
手順が見える。
これをすれば前に進める、という感覚が持てる。

不安なときほど、
人は「分かるもの」「扱えるもの」にすがりたくなります。

だから、
対話や感情といった曖昧なものよりも、シートやチャートのような目に見える形に意識が向きやすい。

これは、悪いことではありません。
むしろ、人としてとても自然な反応です。


ただ、そのとき一つだけ起きやすいズレがあります。

それは、
形が先に理解されてしまい、
起きているプロセスが置き去りになる

というズレです。

ハッピーライフレインボーで

本当に大切にしているのは、「何を書いたか」ではありません。

その言葉が出てくるまでに、
どんな沈黙があったのか。
どんな違和感に立ち止まったのか。
どんな感情に気づいたのか。

そこにこそ、意味があります。


シートは、そのプロセスの結果として残ったものにすぎません。

もちろんあとから振り返るための、一つの「虹🌈」のようなものとしての意味合いはあります。

けれど、
先にシートを「使うもの」として見てしまうと、どうしても
「どう埋めるか」
「正しく書けているか」
に意識が向いてしまいます。

すると、
対話の中で生まれていたはずの微妙な感覚や、言葉になる前の揺らぎが、
静かに消えていきます。


ここで、
もう一つ大切にしていることがあります。

ハッピーライフレインボーでは、
基本的に「自分で記入すること」を勧めていません。

それは、書くことそのものが悪いからではありません。
理由はとてもシンプルで、
人は自分で書いた言葉に、強く引っ張られてしまうからです。


自分で記入しようとすると、
無意識のうちに
「こうでありたい自分」
「ちゃんとしている自分」
を言葉にしてしまいがちになります。

その結果、
今の感覚よりも、
“理想像としての自分”が
先に文字になってしまう。


一度文字にしてしまった言葉は、
思っている以上に力を持ちます。

「これは自分で書いた言葉だから」
「せっかく決めたから」
そんな思いが働き、
あとから違和感が出てきても、
その言葉を手放しにくくなる。

これは、確証バイアスと呼ばれる
とても自然な認知の働きです。

自分で選び、自分で書いた言葉ほど、「正しいもの」として守ろうとしてしまう。


ハッピーライフレインボーでは、
この作用をできるだけ起こさないようにしています。

対話の中で、
感情に気づき、
言葉になる前の揺らぎを確かめ、
その都度、
今の感覚に合う言葉を置いていく。

だから、
「一度決めて固定する」ことよりも、
「その時点の真実を映す」ことを大切にします。

それが本当のありたい姿であり、心に虹がかかった状態になれる大事なプロセスです。


私はこれまで、
「ちゃんと書こうとして苦しくなった人」を
何度も見てきました。

真面目で、誠実で、
自分と向き合おうとしている人ほど、
「正しく扱おう」としてしまう。

その結果、
本音から少しずつ離れていく。

これは、
ツールが悪いのではありません。
シートが悪いのでもありません。

順番が逆になっているだけなのです。


ハッピーライフレインボーでは、
順番をとても大切にしています。

先に、感情に気づく。
先に、今の状態を感じ取る。
先に、言葉にならない違和感に立ち止まる。

そのあとに、
「今の感覚に合う言葉」を
そっと置いていく。

だから、
同じ形のシートでも、
そこに書かれる言葉は
人によってまったく違います。

そして、
同じ人でも、
時間が経てば自然と変わっていきます。


もしハッピーライフレインボーが
最初から
「完成させるもの」
「使いこなすもの」
として提示されていたら、
おそらく私は
この名前を選ばなかったと思います。

これは、
人生を整理するための道具ではなく、
今の自分に戻るためのプロセスだからです。


この連載では、
ハッピーライフレインボーを
定義や理論として説明するのではなく、
こうした誤解やズレを一つずつほどきながら、
言葉にしていきます。

 

焦らず、
形に急がず、
心に虹を架けていく。

ハッピーライフレインボーは、そのための対話の時間です。


今回もお読み頂きましてありがとうございました。