勉強日記も第4回になりました。
もともとはソリューション・フォーカスト・アプローチを整理するつもりでいましたが、この解決志向アプローチはとても実際の現場では有効だとは感じておりますが、あらためて論述試験問題との相性を考えてみると、ややコーチング寄り記述になりかねない、そのようなニュアンスで映り、論述にはあまりなじまないかもしれないと感じました。
そこで今回は方向転換して、もう少し直球的な課題中心アプローチをテーマに整理していきたいなと思います。

1. 課題中心アプローチとは?
課題中心アプローチ(Task-Centered Approach)は、相談者が直面している具体的で現実的な課題に焦点を当て、短期的な解決を図るアプローチです。
特徴を挙げると:
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「現実的」「具体的」「実務的」
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長期的な発達課題ではなく、当面の問題を扱う
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短期的に成果を出しやすく、実務の現場でもよく使われる
キャリアコンサルティングの場面では、履歴書の書き方や面接練習、異動直後の職場対応など、すぐに取り組む必要がある課題に対して用いられます。
そして過去問を見ていると結構この課題中心アプローチに気持ちが捉われている事例相談者が現れるケースが多いような気がしました。
2. 基本的な考え方
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相談者の悩みを「解決可能な課題」に分解する
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優先度をつけ、短期間で取り組める目標を設定する
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実際に行動できるレベルまで具体化する
相談者の大きな悩みをそのまま扱うと漠然としてしまいがちですが、課題中心アプローチでは「小さく切り分けてすぐ動ける形にする」ことを重視します。
3. 論述での使いどころ
論述試験では、「短期的な支援」と「長期的な支援」を整理して書くことが求められます。
このとき、短期的な方に課題中心アプローチを位置づけると、答案が明確になります。
たとえば:
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短期課題 → 履歴書作成、職務経歴書の改善、面接対策など(課題中心)
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長期課題 → キャリア観の再構築、自己効力感の回復、発達課題の整理(ディベロップメンタルなど)
こう書き分けることで、「実務的な支援+理論的な支援」という1級答案らしい深みが出るかなと思います。
論述試験の問題で言えば4問目、5問目あたりの内容かなと思っており、事例相談者のできている点、問題点を探るときの視点になりそうだなと感じています。
4. 答案での表現例
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「事例相談者が課題中心アプローチを優先し自己PRの支援を行なっているようだが・・・」
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「目の前の課題を明確にし、相談者が行動できるよう実務的に支援することに集中しており・・・・」
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「短期的には課題中心アプローチで対応しつつ、中長期的にはディベロップメンタルアプローチを通して発達課題の整理を行うことも必要である」
このように「短期課題=課題中心」「長期課題=発達的」と対比させるのが効果的かなと思う。
5. ケースで考えてみる
事例
20代男性、転職活動中だが応募書類でいつもつまずき、行動が止まっている。
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課題中心アプローチでの関わり
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履歴書や職務経歴書を一緒に確認し、修正点を具体的に指導する
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面接想定質問を取り上げて練習する
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こうした支援を行うことで、「今すぐ必要な課題解決」が実現できる。
一方で主訴はそのような「履歴書が上手く欠けない」かもしれないが、見立てとしては
「なぜ転職を繰り返すのか」「自分のキャリアビジョンは何か」といったところの自己の探索、自己理解や、職業理解不足が考えられる。長期的課題としては、ディベロップメンタルやナラティブの出番になるのではないか。
6. 実務での注意点
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課題中心アプローチは「短期的に成果を出す」には有効だが、それだけでは根本的な問題解決につながらないむしろ1級試験では事例相談者(キャリコン)がその課題中心アプローチに陥っている場合がある点にポイントがあるように感じる。
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あくまで「入口」や「即効性のある支援」として位置づける
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論述でも「課題中心+発達的」や「課題中心+システマティック」と組み合わせると、より説得力のある答案になる
今日の気づき(勉強ノート)
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論述答案では「短期課題=課題中心」「長期課題=発達的」の整理が鉄板
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課題中心アプローチは「今すぐ必要な支援」として答案に落とし込みやすい
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クライアントの発言と合わせて書くと説得力が増す
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「短期的な支援」と「長期的な支援」をバランスよく書けるかが大事
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!