何か新しいことに挑戦しようとしたとき、
やる気はあるはずなのに、なぜか一歩が踏み出せない。
あるいは、最初は動き出せても、途中でやめたくなってしまう。
そんな経験はありませんか?
実はそれ、自分の意志が弱いからでも、やる気が足りないからでもありません。
その“動けない”背後には、ある「見えない壁」が存在しています。
行動をコントロールしているのは「感情」
私たちは、理性で判断しているように見えて、実際は「感情」で動いています。
楽しそう、嬉しそう、気持ちよさそう——そんなポジティブな感情があるとき、行動は自然に前へ進みます。
一方で、怖い、不安、面倒くさい、恥ずかしい——こうしたネガティブな感情が湧いているとき、行動は止まる方向に働きます。
つまり、感情こそが、行動を生み出す原動力であり、また行動を止めるブレーキにもなっているのです。
では、その「感情」はどこからやってくるのでしょうか?
感情の根っこにあるのは「ビリーフ」
ビリーフ(Belief)とは「信じていること」「信念」や「思い込み」のこと。
しかもこのビリーフは、ほとんどが“無意識”の中にあります。
ほぼすべての行動は無意識にコントロールされていると言っても過言ではありません。
無意識は健在意識より何倍もパワフルなのです。
たとえば、こんなビリーフがあるとどうなるでしょうか?
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「人前で失敗すると恥をかく」
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「自分は努力しても報われない」
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「完璧にできないならやらないほうがマシ」
これらは、意識しているかどうかに関わらず、感情を動かします。
ビリーフが刺激されると、「不安」「恐れ」「自己否定」などの感情が生まれ、
結果として「やっぱりやめておこう」「今日はまだ準備ができていない」と、行動にブレーキがかかるのです。
壁にぶつかるのは、あなたが悪いわけじゃない
多くの人が勘違いしてしまうのは、
「自分は行動力がない」と思い込んでしまうことです。
でも実際には、壁にぶつかるのはごく自然なこと。
その壁は、自分の中にある“古いビリーフ”が作り出しているだけ。
そして、ビリーフは過去の体験や環境によって身につけた「かつて自分を守ってくれたルール」でもあります。
しかし、大人になった今、そのビリーフが足かせになってしまっていることも少なくありません。
自分を止めている「ビリーフ」に気づくことが第一歩
行動が止まったとき、「なぜできないんだ」と責めるのではなく、
「どんな感情が湧いている?」「私は何を信じているんだろう?」と問いかけてみてください。
すると、「失敗したらバカにされるのが怖い」
「どうせやっても無理だと思ってる自分がいる」
そんな“無意識の声”が聞こえてくるかもしれません。
気づいた瞬間に、それは少しずつ緩み始めます。
そして、そのビリーフは本当に今の自分に必要なのかを見つめ直すことで、
新しい選択肢が生まれてきます。
ビリーフを書き換えることで、行動が自然に変わる
ビリーフは書き換えることができます。
たとえば、
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「失敗=学び。失敗したって前に進んでいる証拠」
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「自分のペースで成長していい」
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「挑戦すること自体に価値がある」
そんな新しいビリーフが心に根づいてくると、
感情も変化し、自然と行動に向かうエネルギーが湧いてくるのです。
おわりに:壁の正体を見つけたあなたへ
もし今、何かを始めたいのに足が止まっているのなら、あなたが悪いわけではありません。
ただ、自分の中にある“古いビリーフ”が、その感情を引き起こしているだけです。
だからこそ、自分に問いかけてみてください。
「私は何を怖がっている?」
「私はどんなルールを自分に課している?」
「そのビリーフは、今の私にとって本当に必要?」
そう問いかけた先に、新しい一歩が待っています。
あなたが本当に望む未来に向かって進めるように。
まずは、自分の内側の声を聴くことから始めてみませんか?
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